不思議の国のアリス 白うさぎと懐中時計

3月になるとセリフも入っていい感じになってきました。 「ふしぎのくにのアリス」では、物語りの最後はアリスがハートの女王配下のトランプ兵たちを振り払いながら目をさましまし、夢から現にもどります。3月上旬まで、そこがなかなかできないでいました。

ライブラリーの音楽やナレーションの語りも男子たちがやるような戦いとは違うので、ただ襲いかかればいいのではないんだけれど、じゃあ何をしたらいいかわからない感じです。 毎週のクラスではどたどたしながらエンディングまでを通していました。

ブレイクスルーは突然に

3月9日の小学生クラスでは、白うさぎ役の子が遅れて、秀秀(小3)が白うさぎをやっていました。問題のそのシーンにさしかかって、元の大きさにもどったアリスを見てびっくり仰天した帽子屋や白兎、トランプたちがのけぞって”My Gosh!””Oh! ””gee!!” と驚く中、白うさぎは床にひっくり返りながらも何やらふところから取り出すと、それをアリスにかざしながら後ずさっていきます。

終わって振り返りのとき、「白うさぎのこれは何だったのかな?」と聞くと、「えっ、時計だけど印籠。水戸黄門の」と答えます。祖父母の家で水戸黄門のテレビを見たのでしょう。「うさぎはよく懐中時計を見ているから、パニックになったときにそれをついつい取り出して、こっちくんな!とアリスにかざして見せたっていうのもアリかなとおもって。」という秀秀の話しはクラス全員に伝わって、小学生全員いいんじゃない。となりました。

「白うさぎはそれをやってびっくり仰天することになったから、ハートの女王も王様も帽子屋もトランプたちも、それぞれべつべつに考えてみたら?」と投げかけました。

とっかかりができると相談してぱぱっと決めていくのはラボっ子は早いです。 王様は机に隠れる(これは、女王に逆らいはしないけどここぞというときにはけっこう男らしい王様だよね、となってナシになりました)、帽子屋はそれでも紅茶をこぼさない、などが決まりました。

あとはそれを合同アリスのときに高校生大学生に向かって提案できるかどうかです。 きっかけになった秀秀(小3)が説明役に決まりました。年上に向かって何かを提案するというのはハードルが高いと思う子どもも多いけれど、あっさり引き受けて頼もしいです。

それぞれのやることが決まって場面がひきしまったので、つぎの場面のアリスのセリフ ”Stop!  Stop I say” 「やめて!やめてったらあ!」もはっきり聞こえるようになりました。

絵はラボ教育センターラボライブラリーシリーズ「ふしぎのくにのアリス」より。 Illustrated by Ludmilla Balfour